「古物商の許可を取りたいけど、自分は審査に通るのかな…」
「昔、自己破産したことがあるけど、やっぱりダメ?」
「若い頃の罰金、いまも影響する?」
古物商許可の審査では"条件に該当すると審査に落ちる"欠格事由があります。そのため、
・交通違反の罰金
・会社の倒産
・過去の自己破産
が、欠格事由に当たらないかを気にされる方も少なくありません。
そこでこの記事では、欠格事由と落ちやすい/落ちにくい事例、確認のしかた、再申請と相談のポイントをわかりやすく解説していきます。
この記事をカンタンにいうと…
・古物商許可申請は主に3つの審査に落ちる理由がある
・欠格事由、営業所の不備、書類の不備や虚偽
・不安に思う場合には、管轄の警察署や行政書士などのプロに依頼
古物商許可の審査に落ちる理由
古物商許可申請で審査に落ちる理由として考えられているのは、次のとおりです。
- 欠格事由に該当している
- 営業所が要件を満たしていない
- 書類に不備や虚偽があった
ひとつずつ分けて見ていきましょう。
1.欠格事由に該当している場合
欠格事由とは、簡単にいうと「この条件に当てはまる場合は許可を出せません」という条件です。
個人と法人で主に9つの条件が示されています。
個人の場合
- 破産手続きをしていて復権を得ていない
- 過去に禁錮以上の刑に処されて執行終結または執行を受けなくなった日から数えて5年未満の場合
- 過去5年以内に古物営業法違反で罰金刑に処され、執行終結から5年未満の場合
- 暴力団員等(やめてから5年未満含む)
- 住居不定(住民票がない等)
- 過去の許可取消しから5年未満の場合
- 親の同意なく、単独で営業できない未成年の場合
- 心身の故障等で適正に業務ができないと認められる場合
法人の場合
9.登記上の役員(代表取締役・取締役・監査役・執行役等)が、上記1から4まで の事項に該当する場合
いずれかに該当する場合は、古物商申請の審査に落ちる可能性が高まります。
参考:
古物営業法 第4条(欠格事由)
埼玉県警察「古物営業に関する申請手続」
心配しすぎなくて良い事例はある?
■交通違反での罰金
「交通違反の罰金が欠格事由にあたるのでは?」と気にされる声もありますが、この事実だけでは審査に影響しないことが多いです。欠格事由で問題になるは主に以下の2つの点。
・禁錮以上の刑
・古物営業法違反での罰金
そのため、交通違反で罰金をしたという事実だけでは、審査に影響しないでしょう。
■会社の倒産
会社が倒産した事実だけでも、審査には影響しにくいです。条文で定めているのは、「破産手続き開始の決定を受けて復権を得ていない場合」であり、法人破産はこれに該当しないためです。
また、過去に自己破産していても、復権済みであれば問題にならないケースがほとんどです。復権については、本籍地の市区町村が発行する、身分証明書で確認できます。
■クレジットカードの延滞
クレジットカードの支払いについても気にされる場合がありますが、欠格事由にはこの記載はありません。そのため、審査に直接関わってくることはほとんどないでしょう。
条文に書かれていることを広くとらえると不安になりますが、欠格事由に該当しないものが審査に影響することはあまり考えられません。一方で、不安な場合はまずは条文の該当箇所を確認して、必要に応じて管轄の警察署に相談すると安心です。
2.営業所が要件を満たしていない
古物商許可の審査では、営業所が要件を満たしていないことも、不許可理由となり得ます。主なポイントは次の3つです。
①独立した空間であること
・鍵がかかる個室、または明確に区切られた区画が必要
・カフェ・共有席・フリーアドレスはNGの傾向
②使用権限を説明できること
・自己所有なら登記簿、賃貸なら契約書で「事務所利用可」が確認できるか。
・親族名義なら使用承諾書が必須。
・レンタルオフィス等は契約条件次第になるため要確認
③継続使用できること
・時間貸しのスペースは不可になりやすい
・月額契約で帳簿・標識を常設できる場所である必要がある
営業所は「警察が来れば責任者と帳簿にたどり着ける拠点」であることが重視されます。また、都道府県ごとに運用差もあるため、不安に思う場合には事前確認をしておくと安心です。
契約前に、候補住所の図面や契約内容を持って管轄警察署へ10〜30分の事前相談を行うと、19,000円の申請手数料を無駄にせずに済みます。
3.書類に不備や虚偽があった
不備と虚偽では、次のような違いがあります。
書類に不備があった場合
書類に記載漏れや様式違い、添付不足などの単純な不備があった場合は、その場で補正もしくは再提出が求められます。この場合は、審査が後ろ倒しになりますが、すぐに落ちる要因にはなりません。許可までの目安は40日前後ですが、その期間が延びるイメージです。
書類に虚偽があった場合
一方で、書類の内容に虚偽があった場合は、罰金等の罰則対象となります。つまり、嘘をついたら不許可になります、ということです。また、将来的な許可取り消しにもつながりかねないため、意図せずであったとしても誤りがあった場合は速やかに事実と整合した書類で申請することが賢明です。
古物商申請の審査で落ちないためのセルフチェック
古物商申請の審査では、不許可になった場合に手数料19,000円は戻ってきません。そのため、申請前には念のため、以下の内容をチェックしておくと安心でしょう。
欠格事由チェック
- 成年被後見人・被保佐人に該当しない
- 破産手続き中でない(復権済み)
- 過去5年以内に懲役・禁錮を受けていない
- 過去5年以内に古物営業法違反の罰金を受けていない
- 住民票があり、住所が定まっている
- 過去5年以内に許可取消しを受けていない
- 暴力団員等に該当しない/離脱から5年以上
営業所チェック
- 独立した空間(個室やパーティションで区切られた区画)
- 継続使用の見込み(賃貸借契約/所有/使用承諾)
- 住所貸しのみのバーチャルオフィスは避ける
書類チェック
- 必要書類がすべて揃っている
- 住民票・身分証明書・登記事項証明書は発行3か月以内
- 押印漏れ・実態と異なる記載なし
どうしても不安な時は?プロに相談するタイミング
欠格事由については、自分でも確認可能です。とはいえ、次のような状況なら行政書士などのプロへの相談が時間の節約につながり、不安を軽減します。
- 過去の自己破産・罰金があり、該当性の判断がつかない
- 法人で役員多数、全員分の確認が負担
- 一度不許可を受け、次は確実に通したい
自分だけで考え続ける3時間が、30分の相談で見通しを立つならば、心理的にかなりラクになるかもしれません。
安心して申請許可証を手にするために
古物商申請が落ちる要因は主に、欠格事由への該当、営業所の不備、書類の不備や虚偽によるものです。
一方で、欠格事由には該当しない交通事故の罰金や個人破産していない法人での倒産などは、その事実だけが申請に影響することはあまり考えられません。
ただし、これらはあくまで一般的にいえることです。個別の事情や都道府県の判断によっては異なるケースもあります。不安が大きい場合には、最終的な判断は、管轄の警察署や行政書士などのプロに依頼することが賢明です。
不安のまま止まってしまうよりも、小さな確認を一つ進めるだけで視界が一気にひらけることもあるため、時間を有効活用しながら申請を進めていきましょう。


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